2025年2月16日日曜日

生活発表会を終えて

生活発表会を終え、ここからは進級・進学に向かっていく時期となりました。

年々、1年の早さがフェラーリのエンジンでも積んどんのかというくらいスピードアップしている気がします…


さてさて、発表会や他行事でご挨拶させていただく際に「褒めてあげてください」とお伝えしています。毎回それしか言わないので「また言うとる。」「こいつこれ一本でやっていく気か。」と思われているでしょうが、言いまくれば根付くと思っているので毎回お伝えさせていただいています。


「褒めてあげてほしい」は、何も気持ち的なことだけでなく科学的にも子ども達に有益だからです。褒められると前頭前野が刺激されます。前頭前野はワーキングメモリ―や推論、計画を立てるときや思考や創造、他にも感情の抑制などを司る箇所です。よく「脳力開発」や「脳トレ」などありますが、それは前頭前野を刺激するもので、同じ効果が「褒める」だけで子ども達に寄与します。


脳的に良いだけでなく、「意欲」も「褒める」ことで湧いてきます。私も青葉幼稚園に30数年前に通っていました。幼稚園時代の記憶も数えるほどしかありませんが、最も覚えているのが生活発表会です。当時、盆正月くらいしか会えない遠方に住むおばあちゃんが発表会を見に来てくれました。それがすごく嬉しかったのも覚えていますし、劇の時に舞台に出て一言目のセリフを言う瞬間も光景としてはっきり覚えています。そして発表会が終わりおばあちゃんと一緒に帰っている際、「上手やった」「かっこよかった」と褒められまくった道中もはっきり覚えています。帰りがてらスーパーに寄って12個入りのベビーシュークリームを買ってくれて、めちゃくちゃ嬉しかったのも覚えています。甘い物苦手やけど。

家に帰ってすぐベビーシュークリームを食べました。あばあちゃんが来てくれただけでなく、めっちゃ褒めてくれて買ってくれたベビーシュークリームが宝石のように輝いて見えるくらい嬉しくて。ちょっと残しました。甘い物苦手やから。その後、早く幼稚園に行きたくて仕方がありませんでした。早くみんなと会いたい。もう一回劇したい。月曜休みなん?いらんやろ振替休日なんて、と思った記憶もあります。きっと火曜日以降に登園した私のその「意欲」を、当時の青葉幼稚園の先生達が次の「興味関心」に導いてくれたと思います。


この状態になった子ども達は加速度的に成長します。そして広範囲に成長します。頑張ったという経験を「褒められる」ことで次の意欲、新たな興味関心に結びついていくので。これを生活発表会を通して、やりたいんです。この状態に子ども達を持っていってあげたいんです。劇を保護者の方々に見てもらって終わりではなく、子ども達にもう一度還してあげたいんです。だから、「褒めてあげてください」と何度も言い続けています。


決して担任が作った台本・振り付けなどの劇を忠実に完璧に演じることだけを軸には置いていません。いわゆる「出来」だけを軸に置く成果・結果第一主義だと、間違えたり失敗したりした子どもはダメな子になってしまいます。だって、上手に演じることだけが全てで100点だから。そうじゃないよというのを子ども達に伝えたいです。そりゃ上手にできるに越したことはないですが、できなかったからといってダメではないです。発表会後の園ではお友だちや先生の手前楽しそうにしていても、帰ってから落ち込んだり悔んだりする子どもも結構いるようです。子どもは「劇頑張る!」で真っすぐ走って来たので、上手くいかなかったら落ち込んだり悔んだりすることもあるかと思います。そこで、練習から本番までの過程だったり、違う評価軸だったりで「褒めてあげてください」。落ち込みや悔いも次の意欲に繋がるくらい。だって褒められてしかるべきだから。そしてそれが子ども達の成長に繋がっていくから。


長々と駄文を失礼いたしました。何が言いたいかというと、生活発表会ご参観いただきましてありがとうございました。そして、何より子ども達、

来週も みんな元気に 幼稚園にきてね!